河崎吉紀研究室

制度化される新聞記者:その学歴・採用・資格

目次  (中文

はじめに

 「大記者」へのノスタルジア
 懐かしさのない一九二〇年代
 メディア業界へのあこがれ

第1章 自由放任の時代

 政論記者
 探訪者
 新聞記者の地位
 試験制度のはじまり
 学士からみた新聞記者

第2章 職業的確立を目指して

 新聞記者の養成
 新聞学科創設
 アメリカ新聞学
 資格より経験
 新聞記者の福祉
  関連文献:19世紀におけるイギリスのジャーナリスト教育

第3章 新聞記者の学歴

 企業化する新聞
 『日本新聞年鑑』所収「名鑑」
 新聞社の学歴構成
 地域移動と高等教育機関
 官公立か私立か
 早稲田の優位
  関連文献:新聞界における社会集団としての早稲田

第4章 学士の苦悩と救いの新聞記者

 知的職業として
 初任給にみる経済的地位
 求人数と志願者数
 高等教育の拡大と不況
 あこがれの論理

第5章 採用制度の確立

 入社試験の導入
 試験で測る記者の能力
 新聞記者の適性検査
 本当に学士は有能なのか
 自社養成

第6章 記者教育とメディア研究

 民間新聞学校
 高等教育の改革
 メディアへの関心
 小野秀雄の煩悶
  関連文献: 戦間期におけるイギリスのジャーナリズム教育
 東京帝国大学新聞研究室

第7章 新聞記者の資格化

 新聞士
 統制の装置
 警保委員会
 帝国議会
 世界的趨勢

第8章 制度の安定と戦時の動員

 激増する志願者
  関連文献: 社会現象としてのジャーナリズム教育
 採用形態の硬直化
 再起する民間新聞学校
 大学側の期待
 メディア研究の確立
 戦時下への動員
 洗練された計画
 日本新聞会記者規程

おわりに

表1 公認記者の俸給表
表2 株式会社への変更
表3 新聞社における企業形態
表4 新聞社の所在地
表5 出生年
表6 新聞社の学歴構成
表7 地域移動
表8 東京の高等教育機関経由における地域移動
表9 新聞記者の学歴
表10 高等教育機関における上位10校
表11 職業選択の規準表
表12 大阪毎日新聞社の給与
表13 平均初任給
表14 専門学校卒業生の初任給
表15 需要先別求人数
表16 就職先
表17 志望職種
表18 高等教育機関卒業者数
表19 同一年齢人口における高等教育機関在学者の割合
表20 帝大新聞研究室就職先
表21 志願者・採用者数
表22 採用率
表23 出題傾向
表24 新聞学院の必修科目
表25 記者登録状況
表26 錬成事業の概況
表27 道場の使用数

メディア業界への就職をテーマにした歴史の本です。明治の新聞社は今と比べてかなり違います。働いている人々が違います。まず、大学を卒業していない。もちろん、メディア学科はありません。採用試験もありません。そもそも、メディア業界で働こうという若者はあまりいませんでした。新聞記者はいつから高学歴となり、新聞社は何を基準に社員を選び、メディア学科(当時は新聞学科)は何のために誕生したのかを説明します。(河崎吉紀)

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